Schneehase~雪うさぎ
身代わり王子にご用心番外編
創立記念パーティの日、桃花を見て固まった。
肩を全て出すオフショルダーデザインのカクテルドレス。ウエストや裾には黒い切り替えが入り、膝上のスカートは基本がタイトで、同色のシフォン素材がダイヤ柄にカットされ重ねられていて。
黒い髪はあちこち弄られてゆるやかなウェブをかいて。大振りなダイヤ型のイヤリングがキラキラ輝いてた。 胸元にはダイヤが連なったデザインネックレス。黒い切り替えのある赤いパンプスに、ラメが入った赤いバッグ。
全てが桃花のためにあるようで、彼女の魅力をぞんぶんに引き立てていた。
(そういえば、以前桂木が富士美の店に桃花を連れていったらしいが)
流石に一流デザイナーの富士美。桃花を見て既存のデザインを超特急で仕上げ直したんだろう。
だが、オレにはただひたすら目の毒だ。特に大きく開いた肩から背中のラインや胸元に……今まで拝めなかった脚のラインまで。すべてが理性を揺さぶってくる。
このまま何もしない自信はあるはずもない。理性が焼ききれそうになるに決まってるじゃないか。何の拷問なんだ、これは。
悶々とした想いを抱え込みながら、表面上は平静を装っていた。