生意気な年下の彼
強引
 ドクン、と一つ大きく心臓が跳ねた。
 右手首に加わった強い力。
 そして、あと数センチで触れてしまうほど縮まった互いの唇の距離。
 射抜くような彼の視線にとらわれた私は、瞬きするのも忘れて彼の言葉を聞いた。

「先輩、俺の性別わかってる?」

 そんな聞かなくても私がわかっている質問に、何故か急に恥ずかしくなり、私はその気持ちを表すように顔を赤らめた。
 腰に回されている彼の腕から体温を感じる。

「わ、わかってるよ。そんなこと」
「そ。じゃあ男ってもんをわかってないってことだ」

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