さくらへようこそ
仕方ないと、美桜は息を吐いた。

「一晩だけこの人を泊めます」

美桜は言った。

「えっ、大丈夫?」

レコード店が驚いたと言うように聞き返す。

「この人が起きたらすぐに追い出しますから。

それに、この人が寝るのは1階です。

見ず知らずの人を家にあげるほど、私はヒマじゃありません」

呆れたと言うように言い返した美桜に、
「まあ、さくらちゃんがそう言っているなら反対しませんよ。

ねえ」

校長先生が同意を求めた。

「まあ、そうだな」

同意を求められた彼らは首を縦に振ってうなずいた。
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