また、キミに逢えたなら。


夕日に照らされた莉乃の泣き顔は本当に綺麗で。


手を伸ばして思わずその頬に触れた。



繋がる影と影。


幻想的でここが病院だということを忘れてしまいそうになる。



ビックリしたように目を見開いて、触れた瞬間ピクッと反応した莉乃。



「シ、シロー、君……?」



莉乃は涙を溜めた瞳であたふたしながら、俺のことをじっと見上げている。



やめろよ、そんな顔で見られたら……。


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