また、キミに逢えたなら。
「うーん」
瑠璃は少し考え込むような素振りを見せる。
隣のクラスの男子がカッコ良いとか、サッカー部の先輩がカッコ良いとか……。
色んな人にキャーキャー言ってたけど、実際のところはどうなんだろう。
「いない、かな」
「そうなの?あれだけキャーキャー言っといて」
「うーん。それはほら、アレだよ。憧れ、みたいな存在っていうのかな。ただみんながカッコ良いって言うから言ってるだけで、好きとかじゃないんだよね」
意外と真面目に瑠璃は答えた。
まさかそんな風に思っていたとはね。