また、キミに逢えたなら。


「あ、それ私も気になるー!」



ニヤリと笑いながら、二人の顔を交互に見る。



就職して社会人になったし、学生の頃とは違ってもういつでも結婚出来るわけだ。



「美緒さんがお兄ちゃんと結婚したら嬉しいな、私」



美人で気さくな美緒さんは、明るくて性格も良くて頼りになる存在。


お兄ちゃんともすごくお似合いで、たまに二人のデートに付いて行った時も、嫌な顔一つせずに優しくしてくれた。



「り、莉乃ちゃんったら!」



からかう私に、恥ずかしそうに頬を赤らめる美緒さん。



からかうとムキになるところなんかは子どもっぽいけど、私はそんな美緒さんが大好きだった。



ま、お兄ちゃんは動じてないけどね。



「お互い働き出したばっかりだし、まだ当分先だよ」



涼しげにそう口にしながらクスッと笑うお兄ちゃん。


< 176 / 418 >

この作品をシェア

pagetop