また、キミに逢えたなら。
「あ、それ私も気になるー!」
ニヤリと笑いながら、二人の顔を交互に見る。
就職して社会人になったし、学生の頃とは違ってもういつでも結婚出来るわけだ。
「美緒さんがお兄ちゃんと結婚したら嬉しいな、私」
美人で気さくな美緒さんは、明るくて性格も良くて頼りになる存在。
お兄ちゃんともすごくお似合いで、たまに二人のデートに付いて行った時も、嫌な顔一つせずに優しくしてくれた。
「り、莉乃ちゃんったら!」
からかう私に、恥ずかしそうに頬を赤らめる美緒さん。
からかうとムキになるところなんかは子どもっぽいけど、私はそんな美緒さんが大好きだった。
ま、お兄ちゃんは動じてないけどね。
「お互い働き出したばっかりだし、まだ当分先だよ」
涼しげにそう口にしながらクスッと笑うお兄ちゃん。