空色恋愛。【完】
侑夏は時々寂しそうに笑った。
無理して笑っていたときもあったのだろう。
侑夏はきっと、
俺のまでは隠そうとしてくれていた。
そう考えると俺はもう十分だった。
「え?侑夏と別れたい?」
「正確に言うと別れたくはないけど別れようと思う…かな。」
俺はそのことを侑夏と仲のよかった裕介に相談した。
「まあ、あいつはきっと忘れられてないと思うけど、
おまえと付き合ってから、ずっと橘君がね、橘君がねっておまえの話ばっかりしてたよ。
侑夏はおまえのことも大事だと思ってるよ。」
「侑夏は優しいからな。
付き合えてよかったよ。一年だけかもしれないけどさ、おれのそばにいてくれたわけだし
俺はかっこよくいうと、
幸せだったかな。」
「よく言うよ、ほんとにずっと侑夏のことすきだったくせにさ。」