赤い海

神様

次の日


同じ時間にあの橋に行く。

「洸!!!」
あたしは叫ぶ。
「あず・・・・」

洸は浮かない顔であたしを見る

「どうしたの?」

「・・・。いやあの・・・。」

そう言って昨日のベンチに座る。

「あずは・・学校いいの?」

「え?・・・・。」

学校なんてまともに行ってない。
「いや・・もし学校で何かあって昨日みたいに・・・その・・
なってたら別に言わなくてもいいんだけど・・・。」


「うん・・・違うよ。・・・・学校は・・・・。いや・・・・。
友達もいるし、授業も別に・・・・。」


「そっか・・・。なら良かった・・・。」


学校が楽しいとは言えなかった。
でも学校がつまんないとも思えなかった。
良く分からないんだ。

けど一つ言える・・・



あそこの空気は少し特殊で一人が輪を乱すとガラガラと崩れていく。
デリケートって言えば聞こえはいいけど
あそこはそんな場所じゃない。
誰かを裏切らないとやっていけない場所。正直めんどくさい。
あそこはだいたいが敵だった。
真面目で教師に好かれてる人は生徒の敵。
だらしなくガヤガヤ賑やかな人は教師の敵。
それに教師は信用ならない。
嘘ばっかつく 子供より人目を気にする奴だ。
あたしは間違っていたよ・・・
大人は子供を守るものなんて。
違ってた。





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