被害妄想ダーリン
美希と妖精が、
まさか芸人になっていて、また会えるなんて、思ってもみなかった。


「真知子、
また会えて嬉しいわ」


「うん…私も」


「なあなあ、
結婚式の写真みして!」


「うん、いいよ。
二人は?」


「まだ結婚していないよ!」


「…まだ?」


妖精の意味深な発言に笑ってしまった。


「夫婦漫才やって、言われてんねんけどな。」


美希もそう言って笑った。



「ジョージ、
この写真、顔おかしいよ」


妖精が指刺した写真は、
修司くんが『結婚詐欺』だと騒いだ写真。


「あ、俺…
もう仕事行かなきゃ」



修司くんはそそくさと玄関に向かった。


「ははは!
ジョージ、逃げたね!」


妖精は笑って修司くんを見送る。


「ジョージ!
“いってらっしゃいのチュー”はいらないかい?」


「いるわけない」


「遠慮しないでいいよ!
外国じゃ常識さ!」


「ここは日本…
って、やめてえーーーーーー!!」


妖精にキスされそうになって、
騒ぐ修司くん。


「やっぱ、
ヒカルは宇宙人だーーーー!!」


そう叫んで、
会社に向かった。




被害妄想で、

でも、
なんだかんだ言いつつ友達思いな修司くん。



私の、
被害妄想な


ダーリンです。






【END】
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