強引上司のターゲット
「……エ…。」
もしかして。
もしかして?
あたし寝てた?
寝惚け眼のあたしに「よく寝てたよ」と言って笑うのは…課長?
いやでも、雰囲気違くない?
目の前にいるのは課長の顔をした青年だ。
髪はさらさらおりてるし、服なんてスウェットじゃん。
明らかにおかしい。
そして、おかしいと言えばもう一つ。
起き上がったあたしには毛布がかけられていて、部屋の中は眩しい程に朝日が入りまくっている。
ステンドグラスが反射して壁に綺麗なグリーン。
なに、これ。
「っぷはははは!」
お腹を抱えてケラケラと笑う青年は、その意地悪が完璧に課長だ。
「泣き疲れて熟睡なんて、子供だな!」と自分の言葉に更にウケている。
熟睡……?!!!
も!もももももも!え?もしかして?
「朝……?」
「そう!あさっ!」
はぁ〜〜〜〜。
課長に出会ってもう何度目かのため息。
よりに寄って…寝るなんて。
朝になるなんて。
え?!てか!
ハッとして身なりを確認すると、とりあえず服を着ていることにホッとする。
課長と間違いを犯したら会社にいられなくなる!
「早く、シャワー浴びておいで?待ってるから。」
そして、そんなあたしに色っぽい声と艶っぽい表情で思わせぶりに言う青年の姿をした悪魔は、またもやケラケラと笑っている。