好きとスキが重なった日
「美莉亜はどっちを選ぶんだよ?
俺か、篠塚か」


そんなこと訊かれなくても、私の心の中ではもう決まっている。


「悠真だよ…」

私は下を俯き、りんごみたいに赤くなる頬を隠しながらも、小さな声で悠真にそう言った。



「だよな!美莉亜がそう言ってくれると信じてた!」


「うんっ!!」


悠真は爽やかな笑みから一変し、険しい表情を浮かべる。


「篠塚!お前の負けだ!
もう二度と美莉亜に近づくんじゃねぇーぞ」


「どうかお幸せに!」


そうボソッと呟くと、図書室をそそくさと歩き去って行く篠塚蓮。



気を利かせてくれたのか、ドンッと大きな音を立てながら、棚が閉まり始める。




また密室に悠真と二人っきり…




何かいい感じに暗くなって、ムード作っちゃってるし・・・
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