【短】真夏のmystery kiss*+.
そうか、あの日
私は紫からメッセージが来てスマホが
鳴るまでずっと曝睡してた。
その時に本山が来たんだ。
「いや、そうじゃなくて。
ごめん、私が勘違いしてて……」
本山はそれを聞くと困惑したような顔になった。
何と勘違いするか、それが気になっているみたい。
事情を話す?
でも……本山も私のこと好いてくれてるらしいし。
それであの時の人は彼じゃないってことだし。
私は、どうしたら……。
「よくわかんないけど、
勘違いさせてごめんな」
目の前の彼の表情は前にも一度、見たことがあって
私はこの顔に弱い。
……そんな表情しないでほしい。
「ううん、違うの!
私きっと寝ぼけてて、あの時のことよくわかんなくなって
ぐるぐるしただけだからさ!」
「そっか。
うん……、それで返事って聞いてもいい?」