確信犯



ある日。


政宗から、八重に質問が届いた。






《いつもつまらない事を聞いてもらってばかりだから、貴女も何か聞いてよ。知りたい事はない? 政宗》






それは。


影に徹してきた八重が。


初めて、政宗から求められた瞬間。






嬉しさ。恐れ多さ。


色とりどりの想いが。


ないまぜになって、八重を襲う。






政宗への質問は。


八重の素朴な疑問を選んだ。






《幸せな家族って、どうやって出来るものなのでしょう。教えてもらった事がなくて、分からないのです。

 柿原八重》






八重は。


そんな質問を、政宗に送った。





< 134 / 500 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop