確信犯

❇~❇~❇



気付けば。


四駆の自動車ばかり探してた。






深い緑で。


水痕なんてないほど磨かれた車体。






一度だけ乗った、匠の車。


あの、週末の送別会。






あれから1年半以上は軽く過ぎて。


私の傍らには子供だっているのに。






あの頃の私は。


匠の、携帯電話が。


何も受信しないことを願ってた。






私といる時だけは。


現実の世界に、奪われたくなくて。






掌に収まる、長方形の機械が。


匠をドコかに連れ去りそうで。






怯えてた。


私の存在は背徳だと思ってたから。






“兄”を慕う、“妹”だというコトを。


忘れてしまいたかった。





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