確信犯
ひとしきり、子供と戯れて。
匠は寛いでいた。
キレイな匠が。
喃語を話す子供を、あやす姿。
目尻を下げて、抱き締める姿。
とても、直視できない。
「オヤジのコト、俺に預けてくれ」
子供が眠ると。
匠が話し始める。
「オマエがブチ込みたい弾(タマ)が何か、分かってるつもりだし。ちょっと考えがあるんだ」
――『ブチ込みたい弾』 って…
端正で上品そうな匠のドコから。
こんな品のない言葉が出てくるんだろうか、と。
半ば呆れて。
半ば吹き出したくなる。
匠の整った鼻梁が。
カオに影をつくる。
――相変わらず、キレイ