私と上司の秘密

圭介side

俺は、職場で凛と結婚することを報告した。


凛の体調が落ち着くまではと、凛が妊娠していることは、流石に秘密にしておくつもりでいた。


しかし、凛のつわりもかなりひどくなってきて、ついには、貧血で社内で倒れてしまい、結局、会社も急に辞める事となってしまった。


原因は、勿論俺なんだけど、後悔を残すような辞め方をさせてしまい、本当に悪いとは思っている。


そのことで、結局は、妊娠していることは会社にばれてしまったが、遅かれ早かれ分かることだし、ただ、凛の為に凛の体調を考えて秘密にしていただけなので、バレてしまったことは内心は良かったと思っている。


バレた日のその日のうちに、おれと凛の話題(!?)は社内でもちきりだったらしい。


結婚を報告したのを期に、今まで、俺のことを勝手に想像して創られたイメージが良くも悪くもガラッと変わったみたいだ。


社内の女性には見向きもしない、手も出さない硬派(!?)なイメージが俺にはかなりあったらしいが、凛と結婚すると言うことと、同時に凛が妊娠していたと言うことが分かり、

「あの課長が意外!
課長もただの男だったんだね。」

と言われてるらしい…。


『俺に皆どんなイメージを、もっていたのだろう。
俺は善人でも何でもない!
そうだよ、俺は、ほかの女には見向きもしない、全く興味がない、凛一筋のただの男さ!』

そう、ただの男だ。


凛を目の前にすると理性を無くし、襲ってしまう(!?)ただの男だったということだから、それは、仕方がない。


「今日も早く家に帰って、凛を愛してあげよう。」

そう思いながら、愛おしい凛の顔を思い浮かべながら、期待に胸を弾ませ、仕事を早く終わらせようと頑張る俺であった。





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