私と上司の秘密
朝礼で凛と結婚することを報告した日。


その時の、後輩の清水のあの顔が今でも忘れられない。


あの時のことを思い出すだけで、笑いが止まらなくなる。


誰もいない所で、今でも時々、思いだし笑いをしているくらいだ。


このことは、誰にも見られる訳にはいかない。


明らかに端から見ても、誰が多分見ても、凛に清水は気があったことは、明らかに分かっていたから、報告した時のあの顔、あの表情が、忘れられない。

「ふんっ!ざまーみろっ!」

と、顔には出ないように、出さないように気を付けながら、心の中で舌を出して呟いた。


清水は、報告の時すぐ、目が点になっていて、その直後、思いきり固まっていて、目にうっすら涙を浮かべて、泣きそうな顔をしていたのを俺は気付いている。


その日の夜、同僚と呑みに行き、周りの人間像奴が止めるのも聞かず、思いきり潰れるまで飲んで、夜をあかして、愚痴っていたことは、あとから噂で俺の耳にも入ってきた。


凛は俺のだから、誰にも手出しは出来ない。


そんなことは、絶対にさせない、させる訳にはいかない…。


社内で、凛本人は、鈍感なのか気付いてないようだったみたいだけど、結構モテていたことは、俺は何度も社内で噂で聞いていて知っていた。


報告後の社内の男どもの動揺も、相当なものだったらしい…。


よりにもよって予想外に俺(!?)だったし…。


『子供みたいだな、俺…。』


そう思いながらも、優越感に浸る俺だった…。




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