ルーム★シェア〜大嫌いなアイツと同居中〜
長ーい入学式が終わったあと、教室に戻って、担任から連絡事項などを聞いて、この日の学校は終了した。
そして鞄を持って、あたしが教室の扉から廊下へ出ようとしたとき……
「あっ、君!あれから足は大丈夫?」
あたしは後ろから、誰かに声をかけられた。
この声は……!
あたしの胸が、ドキッと甘く弾む。
後ろを振り返ると思った通り、そこには今朝転んだあたしを助けてくれた、爽やかなイケメンくんが立っていた。
「あ……今朝はありがとう。お陰でなんとか大丈夫です」
「なら良かった。てか俺ら、同じクラスだったんだね。君、名前は?」
「かっ……柏木 結菜です!」
「俺の名前は、日高 翔(ひだか しょう)。これからよろしくな、柏木さん。
それじゃあ、また明日!」
日高くんはニコッと笑うと、ヒラヒラと手を振って、教室を出て行った。