優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

そんな事を考えているうちに

エレベーターが目的の階に到着した。


私はエレベーターを降りると

周囲を確かめながら

普段使用が少ないと言われている

ある部屋の扉をそっと開けて

足を踏み入れた。


…もう来てるかな?


扉を閉めて部屋の中を見渡しながら

一歩、また一歩踏み出したその瞬間


…ガチャ…。


すぐ後ろで鍵が閉まる音がして

振り向く間もなく私は

「…キャッ。」

腕を引っ張られると

大好きな匂いに導かれ

そっと抱き締められた。


お互いに

…ドクン…ドクンと

高鳴るような心臓の音がして

顔を見上げなくてもわかる

その匂いとその腕に包まれながら

顎を持ち上げられた私は

「…んっ。」

と、声を飲み込むように唇を塞がれた。
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