優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

赤羽さんは段々と冷たい目つきで

私を見下ろしながら言葉を続けた。

「…東京から離れる俺に
好きだなんて告白して
篠村…お前は一体どうしたいワケ?
俺と遠距離恋愛して下さいとでも
言いたいワケ?」

「………。」

赤羽さんのあまりにも冷めた言葉に

期待するような言葉を貰えないと

わかっていながらも

何だか泣きそうになりそうで

やっぱり辛いなと思うけど

「…私は…その。」

本当は泣きたいはずなのに

赤羽さんがやっぱり好きだから

あの笑顔を信じたい気持ちで

泣くにも泣けず

だけど、だからと言って

何て言葉を返していいかわからずに

つい口ごもってしまった。


そんな私に赤羽さんは

氷よりも冷たく棘のある口調のまま

追い打ちをかけていく。







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