優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

だけど…今の私には

昼休みの事がずっと頭をよぎっていた。


それは…遠くから見えてしまった

優雅さんと玲花さんの様子…。


玲花さんを見つめて

頭を撫でていた優雅さんのあの手が

今夜私が触れられる事に

微かな抵抗が芽生えてかけていた事は

確かだった。


女子社員に呼び出された

玲花さんの身を案じて私が

優雅さんを呼んだのだから

嫉妬なんて間違ってるとわかってる。


優しくするぐらいの事で

助けに入った優雅さんに

「…あんな瞳で見ないで!
玲花さんに優しくしないで!」

なんて言えないし責めるなんて出来ない。

呼び出された玲花さんが悪いんじゃない。

私の心が単に狭いだけ。


でも…やっぱり私…。


悩んだ挙句私は

「……わかりました。
東京に帰らせて頂きます。」

課長にそう伝えていた。


「………舞花ちゃん?」

玲花さんが私を見て

何か言いたげな雰囲気だったけど

私はすぐに玲花さんを視界から

シャットアウトし

すぐに荷物を纏めると

挨拶をして事務所を急いで飛び出した。


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