優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

***

「…うーん。
事情は良くわかったけど
何も舞ちゃんが逃げ出さなくても
良かったんじゃないかと
私は思うけどなぁ…。」

「………。」

「あっ、勿論舞ちゃんの気持ち
わからない訳じゃないんだよ!!
ただ、別に2人が
過去に恋人同士だったって事は
あくまで噂であって
本当だと決まった訳じゃないんだし…。



逃げるようにして

東京へ帰ったあの日から数日が経った。


なかなか都合が合わなくて

今日やっと昼休みに会社の中庭にて

食事を摂りながら

同期で友人でもある

森谷聖子に話を聞いて貰っていた。


「………。」

黙ったままの私に

「あの優しい石田さん振ってまで
冷血で有名な赤羽主任に対して
片想いが実る確率が
この先あるのかどうかわからないのに
諦めずに友達にして貰いながら
ずっと一途にぶつかっていった
あの威勢の良かった舞ちゃんは
一体どこ行っちゃったのよ!?」

と、苦笑いを浮かべながら

聖ちゃんがチラリと私を見て話を続けた。
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