優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

でも火中の栗を拾うつもりで挑む道。

それくらいもう私は

優雅さんと離れている

この生活に悲鳴をあげていた。


『なぜ本社に行きたいの?』って

課長からは絶対に聞かれるはず。

入社年数がギリギリだから

ますます追求されると思う。

例え課長承認が通っても

事業所長から再び同じ質問が来る。

上手く納得いく説明が出来るかは

正直わからない。

とりあえず無難な事を言うつもり。


それに私は元々

本社か関西事業所を希望していた。

M製薬の社員となった初日の

入社式の時に改めて見た

あの本社の規模と

別世界に足を踏み入れた時の

あの何とも言えない緊張感と

湧き上がる感動と向上心。

皆が憧れるのがわかる気がした。


希望に反して東京になったけど

優雅さんの下について

あの人からの指導を受けて

あの人を好きになっていった時

優雅さんと一緒にずっと働けるなら

ずっとこうして

この人の部下でいられるなら

いつか私を好きになって貰えるなら

東京にこのままいる事も悪くはないと

そう思い始めていた。






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