僕らの明日の話をしよう
「ちがいますよ。光太が悩んでたんす。
綾センパイが、志望校教えてくれないって」
「光太が? ……そう」
「何で教えてやらないんすか?
決まってないわけじゃないんでしょう?」
ほぼ決まってるようなものだけど。
それを光太に話すつもりはなかった。
「光太にはいまは、バスケだけ見ててほしいからさ」
「じゃあ、俺にだけこっそり教えたり……」
「光太に話さないのに、何で由本くんに話すの?」
冗談ぽく言うと、由本くんは困ったように頭をかいた。
「……ですよね。砂月先輩と光太の問題で、俺が口出すようなことじゃなかったっす。すんません」
「ううん。いつも光太のこと考えてくれてありがとう」
「いや、俺は……」
「光太って抜けてるけど、しっかりしてる由本くんがいるから安心だよ」