秘め事ジレンマ[完]
秘め事④



「駄目。行かせない」

「えっ…きゃぁ!」



咄嗟に腕を引かれ、嘉耶は再度不破の腕の中に戻った。



「離してっ!」

「これは命令。行くな」



不破は先程よりも強い口調で言う。

脳裏に写真が浮かび、嘉耶は大人しく抵抗するのを止めた。



「やけに素直だな」

「…私は、氷室君が好きなのに。何でこんな…」



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