猫の世界と私
4.もう一人との出会い
「あそこは…何?」



そこへ行かなければならない気がする。
結愛の足が自然と建物に赴く。

気づけば、建物の扉の前で止まっていた。

外から見える中の様子は、大きな本棚が並び、ぎっしりと詰まった本棚。
机や椅子が配置され、カウンターが見える。



「図書館、よね?」



誰もおらず、静けさ漂う図書館の扉に手を掛け、ゆっくりと押した。
キィ…
音を立てながら扉が開く。

開いていた事に驚きもあるが、ある意味それは予想していたことかもしれない。


ここには来なければいけなかった。

もしかしたら、ここにも思い出があるのかもしれない。


そう思い、結愛は奥へと進む。

ガランとした机と椅子たち。
一人で座るスペースもあれば、複数人で座るスペースもある。

結愛は、窓際で夕日が差し込む複数人で座るスペースから目が離せなかった。
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