先輩とアタシ



先輩は優しいから。


だから断れなかった。


転校してきたばっかりで、不安そうな本間さんが、1人にならないようにしてあげたんだよね?



尋佳アタシも分かるよ。


でも嫌なの‥‥。


先輩があの人にとられちゃったみたいな気分で、嫌なんだ。



「でもあの女は、気に入らないね?」


『えっ?』


怒っているような尋佳。


「あの女、自分が美人だってこと利用してるもん。しかもあの甘ったるい声!?あー!!やな感じ。」



尋佳の怒りに共感できるかも。



あの甘い口調は、アタシも少し苦手かも‥‥。



『尋佳‥‥あの人に先輩とられちゃったらどうしよう‥?』


「なに言ってんのよ!ありえない!お兄ちゃんああいう人タイプじゃないから。」



尋佳は、アタシの頭をペシっと叩いて付け足した。


「それにお兄ちゃんは、小夜にベタぼれだから♪」



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