イージーラブじゃ愛せない



「今日のジョージ、いつもよりウザいね」


PM11時。コトが済んだ後、ベッドの中で胡桃の身体にベタベタまとわりついてた俺に冷ややかな一言が浴びせられた。


「ウザいって言うなよ~。たまにはいいじゃん甘えたって~」

「いや、超絶ウザい。もう少し離れてよ、寝返りも打てないじゃない」


そこまで言われてしまって、俺はシブシブと胡桃をガッチリ抱きしめていた腕を解く。ちぇ。胡桃ちゃん冷たい。

けれど。


「……なんかあったの?」


拘束から解かれて自由になった手を伸ばすと、胡桃は俺の頭をポフリと撫でてから静かに問い掛けた。

あー、この不意打ちはヤバい。胡桃ってほんとクールに見えて優しくするの上手いよな。そういうの、たまんなく甘えたくなる。


「……ね、胡桃。俺達って離れても大丈夫だと思う?」


髪を優しく撫でてくれる手を掴んで、俺はそのまま柔らかな身体を抱き寄せた。触れて伝わる体温が、ショボくれてた気持ちをあっためてくれて安心する。
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