イージーラブじゃ愛せない



梅雨入りした6月。

翌日が休みの胡桃が1週間ぶりに泊まりに来た夜。外は静かな小雨が降っていた。



「……そこ、気持ちいい……」

「ここっしょ?知ってる」


肌を汗ばませ潤んだ瞳に俺を映しながらおねだりする胡桃にもっと快感を与えようと、俺は角度を探りながら腰を深く動かす。

さすがに段々お互いの身体の事も分かってきた。どう動いたらどういうイキ方をするか、とか。

おそらく胡桃が求めてるであろう快感の場所を上手に突くと、形のいい唇からはどこか嬉しそうな喘ぎ声があがった。


「どう?イイ?」

「う、ん…っ。あっ、あ、気持ちいい…っ、上手…っあっ」


こーやって抱かれてる時の胡桃は素直なのにな。欲しい事、嬉しい事、ちゃんと伝えて俺を素直に求めてくれる。

だから俺、胡桃とするの大好き。腕の中に捕まえてる時だけは、心がちゃんと近くなってる気がする。


「可愛い、胡桃。ほんっと可愛い。好きだよ。大好き」


弾む吐息混じりにそう伝えれば、言葉では返って来なくても柔らかな身体が素直に反応する。

ぎゅっと締め付けの強くなった中に誘われるように、自分も限界を感じて激しく突き上げると、胡桃の方が一足早く絶頂を迎えた。
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