イージーラブじゃ愛せない
「なんで最近あんた彼女作んないの」
久しぶりに俺の部屋へ来た胡桃の第一声はそれだった。
俺はポットの電源を入れお湯を沸かしながら苦笑いを零し答える。
「もうね、チャラ男やめたの。もう本気で好きな子以外、付き合わないよ俺」
「ふーん。似合わないね」
相変わらずキッツい。そんでもこれが胡桃の甘えなんだと分かっている俺は、自然と笑みが零れてしまう。
「まーね。でもしょーがねーじゃん。忘れらんないんだもん、本気の恋が」
「未練がましい」
カップをふたつ用意しながら振り向けば、胡桃は座っていたクッションから立ち上がってこちらへやって来た。
「いいよ、まどろっこしい言いワケしないで。もうすぐお別れだから最後に、って事でしょ?」
そして俺が言葉を返す間もなく、正面に立つとあっさりと唇を重ねてくる。
スタンプキスのあと、誘うように俺の唇を舐めてから離れて胡桃は
「しよ。餞別代わり。あんた上手かったし、私もしたい。お別れまであと3ヶ月、しまくりってのもいいかもね」
あーもう、なんでかなあ。不安を押し込めたクールな表情で俺の背中に腕をまわしてきた。