俺だけみとけ!
くるりと一回転してるいは「んー…」と唸った。
「これといってない」
『は?いや、普通あるだろ?
欲しい物の一つや二つは…』
くそ、るいも当てにならないなんて…
あぁー!ますますわかんなくなった!
だいたい長年明里といるけど、誕生日プレゼントでさえあげたことなかったような…。
女の子って何がいいのかな?
女の子にプレゼントしたらダメなのとかあったらヤダな。
「まぁ、私はたとえ何であっても
そのプレゼントを真剣に選んでくれた事には
変わりはない事じゃん?」
『確かに…』
「ならそれでいいじゃない♪
明里のために一生懸命悩んでプレゼントしてあげれば」
そう言ってるいは笑った。
窓からの冷たい風で長い髪がなびいた…
綺麗な艶のある髪―――
きっと悠はこの髪にも触れたいと何回も思ったのだろう。
『なんかわかったような気がする!
るい、サンキューな!』
「あたし大した事言ってないけど。
良いプレゼント見つかるといいね♪」
よし、明日部活終わったらプレゼント探しに行こうか。
一生懸命選んで明里を笑顔にさせたい。