恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜



着替えや何かは、課長についてきてもらってスーツケースに詰め込んできた。足りないものや忘れたものは、またすぐに取りに来ればいい。何しろ、私の城だ。犬の霊に乗っ取られては、たまらない。

私は、部屋を出て鍵をかけるときに誓った。

ーーー必ず、私の城は私に返してもらう! 必ず!




課長の部屋は、相変わらず綺麗になんとなく整頓されていた。

不思議なことに、今までは嫌だし笑えた課長のスウェットの上下姿がどういうわけかカッコイイと思えていた。

「ユイカ、風呂先に入れよ」


「でも……私は後で大丈夫ですよ。課長どうぞ」

「じゃあ、一緒に入るか?」
私が座るソファの横に腰掛けてきた課長。

「ははっ! 課長冗談ばっかり……」
冷や汗もので、なんとか笑い飛ばす。


「突っ込みが弱いな。そこは、キモイ、あり得ないセクハラとかなんとかいうはずなのに。普通の女みたいだ」
課長の顔が私に近づき、覗き込むように私の顔色を窺う。


「…変だ。一緒に風呂に入ることを真っ向から否定しないなんてな」

ーーー課長、鋭すぎる……。このままじゃ、気がつかれちゃうかも。私の気持ちが変わってきたことに。


「もちろん、一緒になんて無理ですから…恥ずかしいし……」

「あ、ん? 恥ずかしい? 恥ずかしいから一緒に入れないのか? 嫌いだからじゃなくて?」

課長の瞳に覗かれて私の胸は、バクバクしだしていた。







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