恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜

ぬりかべを勝手に置いてご満悦の課長は、ダイニングへ向かう。

「……」

テーブルを見て立ち尽くす課長。


「ハクトーオレスキ」
テーブルに並べた白桃缶を持ち上げる課長。

「片言で話してないで、さっさと帰ってもらえませんか? もう、寝たいんで」
傷つき過ぎてぐったりしていた。


「寝る? それ誘ってんのか?」

「はあ? どう聞き間違えたら、そうなるんでしょーか? それに…どうせ私から誘われた所で課長は、その気にならないんでしょ?」

「うん、そうだな」


ーーーはあ、悔しい。即答だもんね。私の何がそんなに女を失くしてる訳よ。


「なら、へんな冗談言ってないで帰って下さいよ」

「お前、落ち込んでる?」
顔を覗き込んでくる課長。


「落ち込んでませんから。ご心配なく」

「なんならさ、俺、頑張ろうか?」

「は? 何を頑張るんです?」


「いやあ、山田がどうしても欲求を満たしたいなら、その手伝いをしようか。目隠ししてもらえたら山田でも大丈夫」
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