幼馴染と甘恋っ!♡
そっか、今の演技だったんだ…
『…あなたってひどいのね』
本当に、そう思った。
ひどい、ひどいよ圭ちゃん。
言わなきゃわかんないなんて、言わないで。
それでも言えない理由があるのに…
幼馴染の圭ちゃん。
幼稚園のとき、お遊戯会で同じような役をしたの覚えてる?
あの時は、まだ圭ちゃんのこと好きって
そんな感情抱いてなかったよ。
でも今は違う。
ねえ、圭ちゃん
幼馴染を終わりにしたいけれど、
そんなのダメだよね。
だから、言うの。
『じゃあ…言う…』
ジュリエットの口調を保てないけれど、仕方が無い。
それでも、何とかしてアドリブを続けるために。
何とかして、気持ちを閉じ込めるために。
『あなたとなんて、出会わなければよかった』
私はそう言って、『離して…』と私を抱きしめる圭ちゃんの胸を押した。