浮気男に逆襲を!


わけわかんねー、的に肩をすくめて今度こそ角を曲がると。


イケメンフェイスに真っ赤な手形をつけたザンネン男と目が合った。


笑ってしまいそうになる顔を必死に引き締め、その件には一切触れずに無言で過ぎ去ろうとする。


が、またぐいっと腕を引っ張られ、見たくもない顔と正面で向き合わせられる。


あーあ。今日マジで厄日だな。


拷問続きで泣けてきたわ。



「今の話…聞いてたのか」



そんなことを言ってくる伸平は、やけに真顔。


心配しなくても盗聴なんぞしませんって。



「何も聞いてないから、どーぞご安心を」



ブンッと手を振り払って、毛虫を見るような目を向けてやる。


もういい加減やめようよこのやりとり。


面倒くさくて敵わんわ。


微妙にじいちゃんテイストなことを心に呟き、これ以上は聞く耳持たん的な空気をかもし出しつつ背中を向ける。


すると──



「俺……結衣と別れたんだ」



ピタッと反射的に足が止まる。


今…何て言った?


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