不良リーダーの懸命なる愛

抱擁

「え?!霧島くん??どうし…、っ!」


急に顔つきが変わった霧島くんを不思議に思い、
尋ねようとした時には、彼と私の唇が重なり合った!!





チュッ






「っ………ん……。」



啄ばむような口づけ。



初めての感触。



息も出来なくて、彼の口づけについていくのがやっとで…。


そのキスはどんどん熱を帯びていき……!!




「……ふっ………はぁっ……っ……!」



「咲希………。」



「きり……っ!ふぁっ………ン……!」



彼の名前を呼びたいのに、身体の芯が熱くなって頭の中が真っ白になっていく……!!





霧島くん!



待って…!



息が…!



彼の唇が私の唇を覆い、ゆっくりと食まれる。



「咲希………。っ……好きだ。」



「ン!っ……はっ……んん!」



「……っ可愛い。咲希。」



「ーーッ!!」



もう、息が続かない!



何も……考えられないよぉ!





キスの経験が無い私には、それはとても大人すぎて……。



霧島くんに名前を呼ばれるたびに、
背筋がピリッと電流が走ったように疼いた!



「き……り…っ………しま……っ……く……………はぁ、ン!!」



クラクラしてきて、ただ彼の名前を必死に呼んだ!



すると、霧島くんの唇が湿った音を鳴らしながら私から離れていく……。



「はぁ。はぁ。……き、りしま、く……、」



「……っ!!」



私は無意識に彼のシャツにしがみついていた。


そして彼の顔を見上げて、荒くなった呼吸をととのえる。





が!





「ーーッヤベ、もう無理!」



「はぁ…はぁ…。へ…?」



すると視界が反転して、気づけば天井の方を向いていた!!!





え?!!



な、なに!?



どうしちゃったの?!!



霧島くんが私に覆いかぶさるようにソファーに手をついて、私を見下ろしている!!



「前にも言ったよな? “キスをねだってるようにしか見えない” って……。」


「え?!!キスを………ねだる………?!!」



そ、そんな事、



霧島くん言ってたっけ!!?




「煽った咲希が……悪い……。」





!!!




そう言うと、私の首筋に彼が顔をうずめた!!




「ひゃっ!!く、くすぐった…!!」



「ココだったよな?弱いトコ。跡消えてる。」




あ!!!





ま、まさか!!!





「だ、駄目!み……っ、見えちゃ……うから……ヤッ。」



駄目だと思うのに、あがなえない!!



力も入らないよぉぉ!!




「咲希に、俺のモンだっていう証をつけたい…!」


「………っ。」


「他の誰にも、もちろん俺自身にも、もう咲希を決して傷つかせねぇ!!!俺が護る……!」




もう、どうしよう……!




好き。




私、本当にこの人が好きなんだ……。





「わ、私も……………してほしいよ……?」




キス、してほしいよ。




大好きだから……。




「ーーーッッ!!!咲希…!」





やっと両想いになれた私達。


だからこそ私もこの時は、彼を求めずにはいられなかった…。
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