現代のシンデレラになる方法
細い体を抱きしめる。
やっと手に入れることができた。
こうやって触れることももう許される。
あの食事会の日、俺はひどく焦っていた。
無防備なこいつが誰かに簡単に奪われてしまうんじゃないか、と。
俺は、自分に尽くしてくれる相澤を、心のどこかで自分の所有物だとでも思っていたのかもしれない。
最低だ、思い上がりも甚だしい。
だけどいざ彼女が他の男に狙われて、決して自分のものなんかじゃないことを思い知らされた。
そこで、ふつふつと湧き上がってきたのは、醜い程の独占欲だった。
やっと気づかされた自分の気持ち。
だけどもう遅かった。
冷静になれなかった俺は、相澤を独占したいがために脅かしてしまったのだ。
それ以降、俺を避けるようになった相澤。
逃げ出す相澤を捕まえ、無理矢理相澤の気持ちを聞き出す。
結果は、相澤も俺を想ってくれていた。
その気持ちが聞けたなら、もう、俺は彼女を手離す訳にはいかない。
俺は相澤が好きだ。
きっと今まで付き合ってきたどの女の子達よりも真剣に想っている。
自分のことよりもまず相手のことを思いやる優しさと。
どんな相手でも敬って接し、決して人の悪口を言ったりしないところ。
そして、少々度が過ぎるが、いつでも相手を気遣う謙虚な心。
自分で、全て抱え込んでしまうから放っておけない。
俺の大事な女の子。