空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~
エカテリーナ。それに、みんな。
みんな、あたしのために?
目の前の、この展開がとても信じられない。
ただもう、あたしは立ち尽くしている。
祐輔が、そんなあたしを離れた場所から見守っていた。
すごく嬉しそうに微笑みながら。
その笑顔を見たら、胸が詰まって・・・。
痛い? 切ない?
そんな、言葉にならない不思議な疼きが、胸いっぱいになって。
今にも泣きそうになって困ってしまった。
祐輔、あたし・・・あたし・・・。
涙で潤む、この目の前で。
色鮮やかな、一面の花びらが舞うような。
そんな学級旗が、あっという間に完成した。
もちろんあたしも、その一員に加わる。
エカテリーナが、あたしの手をつかんで、学級旗のド真ん中に押し付けた。
「おい祐輔、お前も早く押せよ」
「おお!」
祐輔の手形が、旗に押された。
しっかりと、あたしのとなりに。
みんな、一斉に歓声を上げた。