あなたの虜 。
はじめくんはいっつも気まぐれ...。
優しかったり、冷たかったり。
けどそんな君に、私はとっくの昔に
虜になっていたのかもしれない。
「ちゃんと寝てろよ。」
「う...ん。」
ベットに優しく降ろしてくれたはじめくんは、
優しい笑顔で優しい言葉をかけてくれたのでした。
「...はじめくんは、戻らなくて大丈夫?」
ストンと私の隣に座ったはじめくん。
「ん...。女たちうるさいから」
あ、そっか。
モテモテなんだった。
私ももしこんな暗い性格なんかじゃなかったら、
あんな風に騒いでいたのかも...。
「高坂は...、ハムスターみたいだな。」
「ハムスター?」
「ちょこちょこしてる。」
なんか、かわいい。
「私がハムスターなら、はじめくんは猫だよっ」
「俺が?」
ははっと笑っているはじめくん。
「はじめくんは、笑っている顔が1番いいね」
無愛想な顔より、冷たい顔より、
やっぱり笑顔が1番すき。