ベランダから見える星
睨み付けると『絶対諦めないから。』と意味不明な言葉を残して去っていった。


あまり気にも止めずタクシーに乗り込み目的地へ。


音緒の遅れた伝言の通り実はもう着いていた。


千香を隣に座らせると不機嫌そうにしていた実の表情がパァッと明るくなったのには笑えた。


このときの昼ご飯は実と音緒の奢りってことだったから値段も気にせず頼んだ。


財布を覗いてホッとしている2人を横目に。


とても楽しい食事だった。


今思えば…


この日は千香の件,そしてこれから起こる問題に向かう私達への休息だったのだ。


みんなの問題が解決する前の唯一の…


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