薬品と恋心
パタンと無機質な音が部屋に響く。
ティアはベッドから降りるため、ドレスをたぐりよせた。
大人の体なら少し持ち上げればドレスの裾を踏まずに立ち上がれるはずだったが、今のティアには足をドレスの裾から覗かせることすら難しい。
さらにボリュームのある布は掴みづらく、思い通りにならなかった。
ようやく足が床につき、ふと顔を上げると、鏡に映る自分が見えた。
ほんの少し前の姿とはまったく違った自分がそこにいた。