薬品と恋心
ージーニアスがジークだった。
ーそれならば。
ティアは唇キュッと引き結んでから声を張り上げた。
「いいえ…私は貴方のものにはなりません!!」
ティアの言葉にゲオルグは顔をしかめて不快感をあらわにする。
「何を言っているんだ、ジェンティアナ」
「証ならあります!!」
ティアは胸元に隠していたスカーフを取り出してみせた。
ジークにもらった赤いスカーフ。
その端には王家の紋章とともにイニシャルが刺繍されており、それがジーニアスのものであることを示していた。