お姫様はふたり
すると莢と菜乃子は肩を抱き合って、どこかへ行ってしまった。


何で…?


…あ、亮平だ!!


亮平!!


亮平は悲しそうな顔をしている。


何で、何で笑ってないの?


いつものように笑って『真琴』って呼んでよ。


亮平は何か私に言うと、背を向けてどこかへ行った。


何?


何が言いたいの…?


『まーちゃん』


美音の声がした。


美音は頬を涙で濡らし、顔は泣き顔でぐちゃぐちゃだった。


『ごめんね』


美音はそれどけ言うと消えた。


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