お姫様はふたり
「私…圭くんに謝らなくちゃいけない…。ごめんね…。私のせいで…」


私は頭を下げた。


「いや、真琴ちゃんのせいじゃないよ!!…たぶん、俺にバチが当たったんだよ…」


圭くんの声がひどく弱々しい。


「美音とのこと、うやむやにしたから。バチが当たって当然だよな…」


…何も言えない…。


「…真琴ちゃんには黙っておこうと思ったけど…。やっぱり話そうと思う。俺の曖昧な記憶の一部だからちょっと真には受けないでほしいんだけど…」


…何のことだろう…?


私は圭くんの次の言葉を待った。


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