小悪魔な彼女
「…もー謝ったし、帰っていいよね?」
短い沈黙を破った私はそう言い、鍵に手を掛ける。
その手に、スッと後ろから手が伸びて私に触れた。
ビクンと反応する体。
会長の細くて長い指が私の手を掴んで、鍵から離す。
「だめだよ。オレ許してないもん。」
「…別に許してほしいと思ってないし!」
私は、声が上わずるのを抑えながら会長の方を向く。
何でさっき体が反応したの?
男に触れられるのなんて初めてでもないのに…。
今だに心臓がうるさいんだけど…
何、こんなヤツにドキドキしてるの?