AfterStory~彼女と彼の話~
南山は三毛猫が起きないように体を持ち上げて、ソファの近くにあるクッションに三毛猫をそっと降ろした。

「ここなら陽が当たるからいいだろ」
「そうだね」

南山の優しさを見れて、私まで太陽の光が心に当たったみたいに温かくなる。

2人で三毛猫が眠っているクッションの前に座り、私は南山の左肩に頭を寄せると、南山は左腕で私を抱き寄せた。

「沙紀が来てくれて嬉しかった」
「生活安全課に山さんが来て、そこで南山が風邪を引いたと教えてくれたんだ。で、栄養ドリンクと梅干しと漬物を渡されたの」
「そっか…」

前は山さんにゲンコツ1つを御見舞いされた時は嫌そうな顔をしていたくせに、今は嬉しそうに呟く南山を見て、2人の関係は良好なんだなって思うと、私まで微笑ましくなってにやける。

「にやけすぎだ」
「そう?」
「そうだ」
「んっ…」

にやける私に南山はキスをするけど、まだ風邪を引いて熱があるから、唇がとても熱い。

「……」
「……」

少し唇が離れ、視線を絡ませあう。

「風邪を移したら、ご免」
「いいよ、移しても」
「そうしたら、次は俺がお見舞いに行くよ」
「うん」

自然に瞼を閉じたら南山の唇が重なり、私たちは外から降り注ぐ太陽の光がオレンジ色に染まるまで、沢山のキスをした。






【東雲沙紀side終わり】

2015/1/19up

→次は南山目線
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