世界一遠距離恋愛
次はあたしが頑張る番
…あたしってこんなに走れるんだ。部活でもこんなに走ったことない。今なら…オリンピックも夢じゃない!
「待って絵里子!私の体力考えて!今運動部入ってないんだから!」
花奏はゴール直前だと言うのに限界寸前。…あたしをここまで速く、長い時間走らせてくれているのはゴールで待ち構えるお楽しみ。…あたし達の目指すゴール、それは透くんの入院する病院。
「絵里子ったらそんなに足速かったっけ?あ、すばしっこいの間違いね。」
「悪かったね!チビだから自由自在に動けるんだから!」
「はいはい…そうやって自虐しないの。」
「だって花奏、楽しみじゃないの!?久し振りの透くん!」
「私はずっと病院にいたからもう透には会ってるから絵里子程にはなってない…って置いてかないでちょうだい!」
…もうすぐ透くんに会える。…この角を曲がってすぐだ!
「絵里子!反対!反対に曲がってる!」
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