初恋は涙色に輝く…


誰もいない教室でぼーーっとしていると、突然教室のドアが開いた。


「陽菜!!!ここにいたっ!!」


私は、窓から視線を戻し、そのまま固まった。



ーなんで、きちゃうんですか。

ーそうやって、私を期待させるから。

ーだから私はいつまで経っても、諦められないんですよ。

ーねぇ、隆太さん……



『…そんなに慌てて、どうしたんですか。』

「話したかったんだよ。」


そう言って、私の大好きな笑顔を向ける。


『…………ずるいんですよ。』

「…ん?なんか言った?」


本当に、隆太さんは………


『なんでもないです!!!』


私の気持ちなんて、なにも分かってくれない。

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