初恋は涙色に輝く…


私が帰宅部と言おうとしたのにも関わらず、2人揃って仲良く答えてきた。


『…い、いや。ちょっと待ってよ。あれは、先輩達の付き添いで。もう今年は。』


ーーやらない


そう、やらないはずだったんだ。

そんなのやったら、もっと隆太さんを忘れられなくなるに決まってるから。


「…え、やらねーの?」

「えー、陽菜。来てよー。」


光瑠と瑞穂がなんて言っても私はーーー


ーガタン

音を立てて立ち上がった蓮斗君を、私たちは驚いたようにして見上げる。


「…よくわかんねーけどさ。」


蓮斗君は、面倒くさそうに言い放った。


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