無理して笑うな
「…熱が、あるの。朝から。でも今日は生放送だから。休めないから。」
『熱!?ちゃんと休めよ!』
悠斗があたしを心配しているのが分かる。
「ねぇ、悠斗。」
『ん?』
悠斗の声はまだ心配そうだ。
「…ずっと、謝りたいことがあって…」
『っ…それは俺だよ。唯は何も…』
そのとき、あたしは座っていられなくなって倒れてしまった。
薄れていく意識の中で、携帯が落ちたときの音が聞こえたのか
『唯!?…唯!』
電話ごしに悠斗の声が聞こえたが、あたしにはどうすることも出来なかった。